【米国は地獄?】アメリカ人が奴隷になってるとかいう本を読んだので【ツッコむ】

公開日: : アメリカ, 世界のニュース, 本とか

今回は「ルポ 貧困大国アメリカⅡ」という本を読んだら、アメリカはもはや生き地獄になっているみたいなことを言っちゃってたのでツッコみます。

「rakitarouのきままな日常」様のブログにまとめがあったのでお借りしました。

第一章 公教育が借金地獄に変わる

米国は植民者が数百人という時代からまず大学を作ったというように、教育は国の未来を作るという思想で力を入れてきた伝統があります。学問のレベルは今でも高いと思います。

しかし教育を「資本主義的金儲けの道具」にしはじめた2000年代になってからその様相が様変わりし始め、今では教育が若い人達をローン地獄に落とす道具に成り果てているという事です。

>おう、日本だってここ10年で有利子ローンを借りる大学生が10倍になって、大学生の2人に1人は有利子ローンを借りてるんだぜい。

学資ローン制度の「サリーメイ」という民営のローンがあるのですが、これが高利で学生に融資した上に、大学は次々に学費を値上げすることで学生の借金が膨らみ、不景気で卒業しても非正規雇用でしか就職口がない学士達が借金を返しきれずに破産してゆくという事です。

>TPPや国家戦略特区法などが下地となって数年後には「サリーメイ」が日本を襲撃するって?

>んなわけないない。

住宅ローンは返せそうにない「サブプライム」の顧客に対しても家を放棄すれば借金は棒引きになるという規定があるので返せなくても社会から逸脱することはありませんが、学資ローンは返済免除の規定がなく、借金は一生付いてくるそうです。

しかも負債が商品として他人に売られて行くので、借金は知らないうちに増えて行き元金の倍以上になってとても返せない状態になってゆくということです。

>そんな「ミナミの帝王」みたいな話があるかいな。

多くの不幸な学生を生むサリーメイのCEOの年収は数百億円ということです。

日本人の感覚ではこのCEOは教育を食い物にする「腐れ外道」でしかないのですが、米国では会社を高収益に導いたエリートの扱いだそうです。

>そうそう、オバマがノーベル平和賞取ってるし。

第二章 崩壊する社会保障が高齢者と若者を襲う

かつては製造業に就いていても定年退職したら就業時に近い十分な年金が補償されて、悠々自適な老後が送れたのですが、不景気と高齢者の増加によって企業の年金負担が現役が支えるには耐えられない額になり、かつての給付型から個人の自己責任で運用して額が決まる確定拠出型(401k)になって、定年退職しても高齢者はパートで働かないととても食べて行けない状態になっているそうです。

しかも医療費が高騰し、メディケアの自己負担分も馬鹿にならない。若い人達も不景気と学資ローンで年金の負担ができない状況です。

>将来が見えてなかったってことだね。

>まるで、今の日本人ww

第三章 医療改革 vs 医産複合体

医療保険会社と製薬会社の商業主義によって医療費が高騰し、国民皆保険制度導入は妨害され、公的保険であるメディケア、メディケイドの費用も増え続けて病院などの医療者側も民間保険からの支払いが厳しいために経営が成り立たなくなってきている。

結果的に多くの医療難民と医療破産の国民が増え続けているという内容です。

>ボランティアで診療してくれる医者がいて、そこに集まった1000人以上の雰囲気を見て、自分も診療を受けにきたおばちゃんが「まるで、ディズニーランドみたい」なんて言ってるんだからね。

第四章 刑務所という名の巨大労働市場

これが一番衝撃的な内容かも知れません。民営の刑務所が増えていることは知られていましたが、刑務所営業会社と刑務所の土地建物が投資の対象として非常に高収益が期待できるようになっています。

借金漬けになった国民は犯罪者になって刑務所に入るのが最も安定した生き方になってきており、しかもスリーストライク法という軽微な罪でも3回犯したら終身刑という人権無視の信じられない法が各州で成立していて終身刑の受刑者が増加中という状況。

>刑務所に入っているアメリカ人の数は世界の囚人の25%。

しかも受刑者は時間30セントの超安値労働者として各企業から重宝されている由。既に受刑者は巨大で確実な労働市場として企業からもて囃されているということです。

>アメリカ製×

>刑務所製○

何しろ海外のアウトソーシングと異なり英語の心配がなく酷使しても争議がなく、定期昇給の必要がなく、替わりはいくらでもいるのですから。

刑務所の食費や備品は全て有料でしかも市価よりも2倍くらい高く、安値で働いた労働賃金から支払うことになるそうです。

>リアル”カイジ”

労賃が安いために通常出所する時には借金が増えている状態になるそうで、社会に出ても前科者で働き口がないので借金も返せず、結局また犯罪者になって戻ってくる。

そして極安の労働者として終身働く運命にあるということです。既に労働のシェアとして米国における防弾チョッキなどの防具46%、組み立て家具の36%、電気製品の18%などが連邦刑務所の囚人を労働者として作られているということで、それらの製品は増加中ということです。

>とても質はいいようです。

何しろ後進国よりも賃金が安いのですから。米国における合法的な新たな奴隷階級の出現と言って良いかも知れません。

刑罰は社会復帰のための教育刑というのが日本では常識ですが、人権先進国の米国では刑罰は労働市場提供のための提供源というのが常識になりつつあり、それを正そうという機運はないようです。

一時街にあふれていたホームレスも炊き出し禁止令などで減少しつつあり、刑務所や劣悪な収容施設にあふれるようになってきているということです。

>民間の刑務所は儲かるから爆発的に増えてるらしい。

>州も教育にお金を使わずに、刑務所新設にお金を使い、議員の公約も「刑務所を作ります」なんです。

エピローグでは10年に及ぶテロとの戦争で戦費がかさむ中、戦争経済を批判するオハイオ州選出の民主党クシニッチ議員の言葉が紹介されています。

「国内には4200万人の飢餓人口と4700万人の無保険者がいる。1500万人が職にあぶれ、1000万人が家を差し押さえられそうになっている。財界へ流れた分と戦争予算のしわ寄せを受けて拡大する貧困と失業者こそが大量破壊兵器ではないか。」

>意味わからんけど。

>アメリカが奴隷制を再開したってこと言いたいの?

>んなわけないない。

>ま、アメリカ人は浮かれすぎたんだね~。

>日本は大丈夫さ、次の選挙から投票率も上がるはず。

>まだ、みんな本気出してないだけ。

pc

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